コネクションも売りものになる

2012.04.12

“将を射んとすれば、まず馬を射よ”ということわざがある。この発想を転職現場に生かしたやり方が、コネクションを利用したからめ手からの波状攻撃ということになろう。コネクションの利用といっても、転職の場面では大別してふたつの使い方がある。ひとつは、いわゆる縁故として頼るやり方。もうひとつは、コネクションもキャリアの一部として売り込むやり方である。前者は新卒者、転職者を問わず古くから利用されている方法だが、後者のほうは、何年かの実務経験を経て身につけたキャリアを売りものにできる転職者ならではの方法といえ、縁故を頼る方法は、親戚、知人、先輩、先生、学校などのいわゆる“コネ”を利用するわけだから、採用の確実度は比較的高い点がメリットといえよう。

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新卒時でも学生に人気の高い出版・放送などの分野では、いまだに社員やクライアントの姻戚関係などといった縁故採用が主流になっているようだ。しかし、縁故によるコネクションを利用した場合は、転職者側から企業を選択する余地は乏しく、不本意のまま入社するということにもなりかねない。そのうえ、義理や人情といった、キャリアと無縁のところでの束縛がついてまわるわけだから、主体的なキャリアーアップなど、とても望むべくもない。しかし、それも採用されるという前提があっての話である。幸福者のぜいたくな要望ともいえる。採用されるかどうかも不確かなのに、自分のキャリアはそっちのけで縁故によるコネクションに頼りすぎると、思わず笑いたくなるような悲劇だって起こり得る。