政府は、失業率をもっとも悪かった2002年の5・4%以内に押さえ込む決意を示した。実際に5・4%以内ですむかは微妙な情勢だが、2009年3月の237万人受理の規模がしばらく続いても、それに耐えうる予算措置をしたのである。対象となった企業の振り返り調査では、もしも雇調金がなかったら、解雇や希望退職者募集を行っていたという企業が54%にのぼる(労働政策研究・研修機構、2005年)。1999年に実施した
かなり大きな賭けに出た... の続きを読む
転職活動に入ったTさん。専門性の高い研究領域のため、キャリアに合致する求人は数が少なく、応募に至ったのはただ一社、B社だけであったが、選考は順調に進んでいた。そして、TさんもB社のことは大いに気に入っていた。B社の主力研究拠点は海外にあり、将来は海外赴任の可能性がある。そこで働くエンジニアの国籍も様々で、国際色豊からしい。「B社こそ、自分の理想の企業だ」Tさんは期待に胸をふくらませていた。だが、幻
世界トップシェアを持つ企業... の続きを読む
日本の労働組合は、ほとんどが個々の企業の枠内で組織されている企業別労働組合である。欧米のように産業別あるいは職種別の強力な組織を持っていない。企業内に限定されているからひろがりも小さく、産業別組合や職種別組合のような交渉力もない。日本の労働組合運動にとってはこの企業別組織という構造からくる弱さをいかに克服するかということが最大の課題だった。春闘はこうした小さくてパラパラな企業別労働組合がお互いに手
日本の労働組合とは... の続きを読む
業として第三者に労務を供給する形態については、供給業者の支配によって働き手の権利が否定されないよう、労働者供給事業を禁止している。一九八六年には、労働者供給事業禁止の例外として、労働者派遣を合法化する労働者派遣法が施行された。この規制緩和には、労働市場の流動化を推し進めることへの懸念が強く、そのために、労働市場規模での雇用の「値崩れ」を防止する趣旨に基づいたルールが盛り込まれることになった。労働者
労働者供給事業を禁止... の続きを読む
雇用システムは国ごとに異なるものだということ、その変動も国ごとに異なる経路をたどるものだということが、基本的認識である。しかし、人口に○○するのは、日本の経済システムは「国際標準」(クローバルーズタングート)に合せて根本的に改革すべき、といった議論である。それこそがグローバリズムに適応して生き延びるための条件だというわけである。このとき、その標準とはアメリカのシステムであることが暗黙の前提となって
グローバルかローカルか... の続きを読む
我々は定期的にFさんにメールで連絡を入れていたが、多忙のようで返信がくることはなかった。それが、相談があってから半年以上が過ぎたこの暮れになって、Fさんから久しぶりの連絡があり、食事に誘われた。我々が待ち合わせの飲み屋に行ってみると、Fさんはもう席についていた。顔が少し痩せたように見えたが、表情にはハリが戻っていた。心配をかけたが、なんとか事業のほうは持ち直すことが出来たよ」我々がお祝いを言うと、
人材バンク利用のために必要な手続き書類... の続きを読む
日本でも、世帯単位の労働と社会保障システムによって、家族的責任を遂行しようとすれば家計袖助的低賃金を強いられ、家族を扶養しようとすれば長時間働かざるを得ないという、改革前のオランダとは形は異なるが構造的には同じ質の問題をかかえている。この問題を解決しなければ、ワークシェアリングはすすまないといってよいだろう。労働ダンピングと失業の構造的悪循環を断ち切るためには、世帯賃金から個人ペースの仕事賃金への
労働と社会のシステムを構築することは不可能... の続きを読む
「年齢にかかわりなく働ける社会」、すなわちエイジフリー社会の実現は、今日の重要な政策課題となっている。これは一見、高齢者のための政策のようにもみえるし、それはウソではないが、政府の本音は、高齢者が働いて経済的に自立してくれなければ、周りが迷惑をするということでもある。高齢者ができるだけ政府の面倒にならずにいてくれたほうが、若年層の負担は小さくなる。たとえば、公的年金に頼られてしまうと、少子高齢社会
エイジフリー社会の実現は今日の重要な政策課題... の続きを読む
労働基準法が改正され、平成11年4月より女性の時間外労働および休日労働に関する制限または禁止に関する規定(いわゆる女性保護規定)が撤廃されました。職場における男女平等を進めるためには男女平等法制とする必要があり、改正男女雇用機会均等法の施行と同時に女性だけを保護する男女の基準を撤廃したものです。しかし、女性保護規定は「家事をしない既婚男性を保護するための規定」であったといわれるほど、家事や育児など
育児・介護を行なう女性には残業制限がある... の続きを読む
実際、日本が格差社会と引き替えに何も得ていないことは、今回の金融危機の打撃の強さでもよくわかる。金融危機の震源地であるアメリカやヨーロッパと比較して、日本のGDP成長率の低下の方が大きいからである。内閣府が今年2月16日に発表した2008年10?12月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(7?9月)比3・3%減、年率換算で12・7%減である。2けたの減少は約35年ぶり
GDP成長率の低さで日本の低迷がわかる... の続きを読む
雇用以外のセーフティーネットをどうするかということである。我が国は右肩上がり成長を前提にして、正社員・終身雇用制度を軸にした雇用・社会保障制度が出来上がっている。言い換えれば、正社員・終身雇用制度に依存してきたために、セーフティーネットの構築が遅れてきた。そのため、バブル崩壊後の長期不況期に経験したように、リストラで終身雇用制度から抜け落ちた者や、派遣労働などの非正社員など既存の終身雇用制度に入れ
求職中の教育費と医療費は無料にできないか... の続きを読む